私は忍者になりたかった。
幼い頃は「ごっこ遊び」をよくやると思う。
保育園では同い年の子が男の子4人しかおらず、彼らと遊ぶことが多かった。
そうなると、必然的に外で遊んだり、たたかいごっこをすることが多かった。私自身もそんな遊びが好きだった。
当時は今のようにYouTubeなどなく、園児の人数も少なかったこともあり、大体の子どもが同じテレビ番組を見て育った。
その中に、「忍者戦隊カクレンジャー」という番組があった。
今はほぼ内容を覚えていないのだが、ケイン・コスギが出演しており、その名の通り忍者をモチーフにした特撮ドラマだった。
さらに、NHK教育テレビで今も続く、「忍たま乱太郎」をほぼ毎日見ていた。
私の忍者憧れは、おそらくここから来ている。
当時は「好き」とかそういうことより、触れるもの目にするものすべてが新鮮で楽しかったので、刷り込みのように忍者が私の世界を占めていったのだと思う。
新聞紙で刀を作り、折り紙で手裏剣を折り、タオルをかぶり、友人と、あるいは架空の敵とたたかう「忍者ごっこ」をすることが楽しかった。
あとはジャンプが得意だったので、音を立てずに着地するあそびもよくやっていた。かくれんぼも得意だった。
忍者になりたい。
おそらく私は前世が忍者だったのだ。そういう思いをずっと持ちながら生きてきた。
現代に忍者として生きることはできないが、ゲームの中では忍者として生きることができる。
そう思い、20歳も過ぎた頃、ネットで「PS2 忍者 名作ゲーム」で検索をかけた。
すると、ほとんどのサイトでオススメされているゲームがあった。
「忍道 戒」というゲームである。
さっそく近所のゲオに行き、購入してきた。
正直、自分、前世、忍者なんで。
絶対にクリアできるだろうという自信があった。
やってやるわい。余裕余裕。とっととドロンしたるわい!いざ、参る~\(^o^)/
忍べねぇ~!!!!!!!\(^o^)/
ゲーム内の夜道が怖いし、道がわからないし、敵も怖いし、先に進みたくない。もうイヤ!
人生ではじめての忍者挫折だ。
私は…私は忍者になれなかった…前世は忍者ではなく、おそらく、忍者に憧れただけの、ただの人だったんだ…NARUTOも中忍試験までしか読んでないし…。
私の忍者魂はここで灯火を消してしまうのか!?
次回「サプライズ!燃え上がれ忍者教室!!」に続く…

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